2015年に見た映画の中で(旧作編)

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2015年はまあまあな本数を観てきた。

初めて見た作品を数えてみると250本前後くらいだ。

正直ちゃんと把握できてないし、

見た事あるやつ含めたら300は超えてそうだしよくわかんない。

けど、

250という数字にも意味があって

中国で"馬鹿"を表すらしい。

2015年は本当に自戒する所が250個くらいはあったので

その感情も含めて250本みた!と言おうと思う。

では本稿の主題である2015年に見た250本の映画の中から

旧作新作のベスト10を。 

 

正直ベスト10とか言っといて順位とかあんまり気にしてないし、どの映画にもそれぞれ魅力があるし、ここに記載されてる物全部に興味を示さない人もいると思うので、

もしこの記事を読んでくれて他にも面白がった映画知りたいという人がいれば尻尾振って教えるので聞いてくださいな。

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2015年に観た映画ベスト10(旧作)

10.バス男/ナポレオンダイナマイト

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〈あらすじ〉

 ナポレオンは田舎に住む高校生。学校では生徒会長選挙が開催される。そんな中、ナポレオンの友達のペドロが生徒会長に立候補する事に。ナポレオンは友人デビーと共にペドロを当選させようと試みる。

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超スケール小さくて、超どうでもええわ!って言いたくなる。だけどもめちゃくちゃポップでアホ丸出しだし、最終的にはあったかい気持ちになれる一作なので。

総じて1980〜1990年代感あふれているのが良かった。

スケボーのシーンが個人的にアホくささ全開で好き。

面白いのでオススメ。

 

 

 

9.ヒミズ

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〈あらすじ〉

住田祐一、花沢景子「ふつうの未来」を夢見る15歳。だが、そんな2人の日常はある“事件”をきっかけに一変。
衝動的に父親を殺してしまった住田は、そこからの人生を「おまけ人生」と名づけ、世間の害悪となる“悪党”を殺していこうと決めた。自ら未来を捨てることを選んだ住田に、茶沢は再び光を見せられるか。

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普通映画って日常から非日常を描く作品が多いけど、

非日常の世界から日常を描こうというか捩じ込もうとするのが園子温の魅力の一つだなと、そんな事を感じた一作。

一番の見どころは染谷将太くんが自分の本能剥き出しになるところ。爆発の擬人化というか具現化の塊で、最高に怖いけど羨ましい気持ちもある。

二階堂ふみちゃんも最高。

彼女の配役ってどの子もすっごい変わってるし、どの役もポップなんだけど全部が全部、凄い軸がしっかりしてそうで、何か信念を感じる。そこが二階堂ふみの素晴らしさでもあり魅力と感じるので大好きです。

園組入りテェって本気で思った。

※関係ないけど"地獄でなぜ悪い"にジャクソンポロックの絵画がさり気なく登場して来るのが凄い良い。まるで当映画の世界を一枚の絵で表しているよう。

 

8.永遠の僕たち

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〈あらすじ〉

自身も臨死体験をした少年イーノック

話し相手は日本人の幽霊である日本兵のヒロシだけ。他人の葬式をよぞき歩く事を日課にしていたイーノックは余命3ヶ月と告げられた少女アナベルと出会う。

死に包まれていた2人が見つけた生への感情。はたして僕たちはどうなるのか。

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余生を楽しむテーマの映画なら沢山あるけどこの映画は死を楽しむテーマの映画はあまり見た事がないかも知れない。

アナベルは徐々に死に歩み寄るんだけど、どんどん彼女が魅力的に見えてくる。最後は凄い悲しいはずなんだけど満足感が自分の中で溢れる。そのままリピート再生するくらい最高だった。

加瀬亮の演技も最高。

どうでもいいけどプライベートでガスバンサントとドラクロワの名前めっちゃ間違える。ごめん。

 

 

7.ミリオンダラーベイビー

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〈あらすじ〉

家族からすらも愛情を受けた事のない孤独な女性と、家族すらに愛情を見せた事のない不器用な老年の男性の間にボクシングを、通して芽生えながらも、非情な結末を迎える愛の物語。
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完全にハマってしまった。。。めちゃくちゃ両者の気持ちが伝わる。。。生かす事は殺す事と同じ。という、現代でも未だ大きな問題の一つに真摯に立ち向かっている映画なんだけど、、、
最後も最後で辛過ぎるし、高校~大学1年の頃を思い出すし、ずっと目から水ボロボロできる映画。
愛アムールとか、グラントリノとか、思い出した。
家族物にはどうしても弱い。。。当たり前だった物が失うんだからそれはね。だからこそ、当たり前を当たり前と思わず特別なモノ、コトとして過ごしたい。
モーガンフリーマンもズルい映画。
 
 

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〈あらすじ〉

シルミド事件という韓国で実際に起きた話の映画。

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めちゃくちゃ面白いしめちゃくちゃ悲しい。

この映画見るまでこの事件の事を知らなかったし、むしろ最後を観るまでフィクションだと思ってたから更にガツンと、くるものがあった。。。

男の中の男!!!!みたいな映画。

最初と最後だけを切り取ると全く違う映画に見えるのも楽しい。韓国映画を見漁りたくなった。

 

 

5.ジョゼと虎と魚たち

 

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〈あらすじ〉

ほとんど外出した事のないジョゼと大学を出たばかりの恒夫。二人はひょんな事から出会い、お互い惹かれあっていく。

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感想が全てネタバレにつながりそうなので割愛。。。

この作品を観てから邦画も観るようになったし、ぼくの映画観を変えてくれた気付きの多い作品。

切ない系が大好きです。

 

 

4.テイクディスワルツ

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〈あらすじ〉

結婚して5年目の夫婦。その奥さんの前に恋愛テクニシャンのラテン系ぽいにいちゃんがあらわれる。

 

 

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『ラジオスターの悲劇』ラジオ・スターの悲劇

 

ラジオ・スターの悲劇

 

この挿入歌が大好き。PVもめちゃくちゃポップで可愛い。

http://youtu.be/W8r-tXRLazs

なんだけど内容は超切ないし、

『物足りなくて当然なのよ』って台詞が凄い響いたなあ。けどそれじゃダメだなとも思えた。

この映画を観てからマジで2週間は映画観れなくなった。。。

最後が凄い輪廻感があって、更に切なくなる。

水道とかお風呂とか"水"は人の心を映し出す鏡として映画ではよく使われるんだけど、コンスタンティンとか愛アムールとか。

この作品も印象的だった。

 

 

3.青い果実

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〈あらすじ〉

夏休み、イケないことがしたい-とか書いてあるけど特にはしないよ。

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途中からあらすじコピペやめたんだけど自分で考えるの大変だ。というのは余談で12月に観た映画の中でも断トツに好き。

なのにフィルマークスで観てる人全然いないし、評価も叩かれてて悲しい。

けども、観た人それぞれ意見が違うところも映画の好きなところ。確証バイアスだけじゃ人生面白くないし気付けなかった視点にも目を向けられるから良い。

内容はというと透き通ったガラスのような女の子のお話。

イケない事がしたいとか言っちゃう思春期真っ只中な女の子なんだけど超ピュアだからね。できないね。フランス映画好い。

 

 

2.フューリー

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〈あらすじ〉

第二次世界大戦の中、タイピストの少年が戦争に巻き込まれ物語は戦争の終局へ向かっていく。

 

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びっくりした。のっけから見ていて胸が痛くなった。

戦争に巻き込まれる少年の葛藤から物語は大きく変容していって、死の覚悟を決めつつも最後まで諦めない男たち。

もう辛いからやめておくれとおもいつつも、どこか、ずっとフューリー号を見ていたくなる。。。これは善も悪もなく、ただ国の正義を執行し、心なく行動していた男達が初めて自分たちの正義を執行しようとしている瞬間と出会えたからかも知れない。大きく感情を揺さぶられた~。

 

 

1.めし

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〈あらすじ〉

 

新婚も過ぎ、平凡な毎日が続く事に煩わしさを覚える三千代。それに気付かず何も変わらない初之輔。

そこに里子が現れ、初之輔を挑発し、その事に対していら立ちを覚える三千代だが、

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今年は12人の怒れる男とか、七人の侍とかCoffee&cigaretteとかモノクロ映画も観てきたけど今年観たモノクロ映画の中で一番良かった。

成瀬監督は素敵な監督だな。って思った。今見ても現代映画と何の遜色も無いし、むしろ今よりも未来に生きている気持ち。

これって凄い重要な事で知らない過去って自分にとっては知らない事だから未来でしか無いし、

過去の気付き、発見こそ未来での発見に繋がるんかなとか思う。

そういう意味でもめちゃくちゃ古い映画でも色々新しい事を学べるし、色んな人とか、色んな歴史とか、色んな事を教えてくれる。人生を彩らせてくれる教科書って思う。

芸術という分野がまあまあ好きな僕。

絵画は中学生の頃くらいから好きで最近だと建築を見に出かけるようになった。どれもがそれぞれの分野にしか無い、それぞれの個性なり魅力が有る。

けど僕が映画にずっと盲信的なのは、90分弱〜384分くらいの限られた時間の中で素敵な世界観に没入させてくれるし、儚いし、諸行無常なところだ。

車のエンジンを入れた時や、カメラのシャッターを切った時と一緒で、予告が終わり、映画が始まると、途端にその世界に引き寄せられる。

と、自分の映画観についてはまた今度書こうかな。来年はどんな作品に出会えるのだろうか。それでは次は2015年に観た新作について書く。(これ書くのだけでも一週間以上かかってるし、もっと時間かかりそう。現在編集中。。。)